トップが十分な説得力を発揮するためには、
まず自らの身を正さなければならない。
*守屋洋さん著「貞観政要のリーダー学」から
*貞観政要は唐の史官である呉兢が編成したとされる
唐の二代皇帝・太宗の言行録
この貞観政要の十思と九徳は、今こそ再確認したい。
以下、こちらのサイトさん⇒https://shutou.jp/post-2004/から
《十思》
貞観政要で太宗の側近、魏徴が挙げた十の心構え”
十思の一 欲しいとなると、前後の見境もなくやみくもに欲しがるようなことをせず、自戒することを思え。
十思の二 アイディアや企画の事業化も、部下のことを忘れてまで夢中で突っ走らず、何度か立ち止まって組織の安泰を思え。
十思の三 危険の多い賭や高望みをしそうなときは、自分の位置を思い、謙虚に自制することを思え。
十思の四 やみくもに事業の拡大や自分を高みに登らせたいという願望が起きたときは、自分を低い位置に置けば、そこにあらゆる人のチエや人望も流れ込み、おのずから充実してくることを思え。
十思の五 遊びに溺れそうになったら、限度をわきまえることを思え。
十思の六 軽率に始めてすぐ飽きてしまいそうになったり、怠け心が出そうだと思ったら、始める時は慎重に、そして終りも慎むことを思え。
十思の七 おだてにのらず、虚心に部下の言葉を聴くことを思え。
十思の八 中傷や告げ口を嫌い、自らそれらを禁じ、一掃することを思え。
十思の九 恩恵を与えるときは、喜びのあまり過大な恩恵を与えぬように思え。
十思の十 罰を加えるときは、怒りのあまり過大な罰にならないように思え。
《九徳》
貞観政要で太宗の側近、魏徴が挙げた九つの徳”
九徳の一 寛にして栗── こせこせしておらず、寛大だが厳しい。
九徳の二 柔にして立── トゲトゲしくなく柔和だが、事が処理できる力を持っている。
九徳の三 愿にして恭── まじめだが、尊大なところはなく、丁寧でつっけんどんでない。
九徳の四 乱にして敬── 事態を収拾させる力があるが威丈高ではなく、慎み深い。
九徳の五 擾にして毅── 粗暴でなくおとなしいが、毅然としている。
九徳の六 直にして温── 率直にものをいうが、決して冷酷なところはなく、温かい心を持っている。
九徳の七 簡にして廉── 干渉がましくなく大まかだが、全体を把握している。
九徳の八 剛にして塞── 心がたくましく、また充実している。
九徳の九 彊にして義── 強いが無理はせず、正しい。